グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸からできています。
システインの構造の一部であるチオール基(-SH)により、抗酸化作用・解毒作用を発揮することが知られています。
メラニン合成・凝集抑制作用(美白作用)
グルタチオンにはメラニンのもとになるL-ドーパとチロシナーゼの反応を阻害することにより、メラニンの合成を抑えます。
さらに、メラニン分子の重合を抑え、メラニン凝集物の生成を抑えるはたらきも持っています。
つまり、メラニンの合成や凝集が抑えられるため、シミや肝斑、色素沈着といった症状を改善する、いわゆる美白作用があることがわかっています。
抗酸化作用
からだは老化や炎症、虚血で生じた活性酸素により、常に酸化ストレスを受けている状態です。
糖尿病などの高血糖な状況では、酸化ストレスがさらに増加することも知られています。
活性酸素の一種である過酸化水素により、酸化ストレス状態がつづくと、組織障害をきたす可能性があります。
グルタチオンには、過酸化水素を無害な水に変換して消去してしまう抗酸化作用があり、からだを酸化ストレスから守る効果があります。
高齢者に多いパーキンソン病では、脳内のグルタチオンが減少しており、グルタチオンの点滴によりに症状が改善する方がおられます。一方、ほとんど効かない場合もあり、効果はさまざまです。
抗酸化物質の代表はビタミンCですが、グルタチオンは抗酸化作用のなくなったビタミンC(デヒドロアスコルビン酸)を、抗酸化作用をもつビタミンC(アスコルビン酸モノアニオン)に戻すはたらきも持っています。
解毒作用(デトックス作用)
グルタチオンは肝臓で作られ、グルタチオン抱合により毒物や薬物などの有害物質を解毒する作用を持っています。つまり、グルタチオンは、細胞内のデトックスをするはたらきを持っています。
しかし、現代社会では、多くの薬物の摂取や、加工食品や添加物などを過剰に摂取することにより、肝臓で解毒できる許容量を超えており、グルタチオンが枯渇しているといわれています。
このように人間の身体を活性酸素や有害物質から守ってくれるグルタチオンですが、一般的に20代をピークに加齢とともに徐々に体内のグルタチオンの量は減少し、特に50歳以降では解毒作用の低下が生じると言われています。
グルタチオン点滴療法では、大量のグルタチオンを直接血液中に投与することで、抗酸化・解毒作用により身体のさびつきや老化を予防し、体内のデトックス効果や肌の美白効果を期待することができます。
2015年の時点で、全国で200以上のクリニックで行われている点滴治療です。
当院では高用量の還元型グルタチオンを点滴します。ほとんど副作用のない安全性の高い点滴です。
点滴時間は1回約20分です。
はじめは週1~2回程度を目安に開始し、徐々に間隔をあけていきます。
グルタチオン点滴療法をご希望の方は、お電話でご予約ください。