女性のうす毛・抜け毛に悩む方は、女性の3人に1人といわれ、年齢とともに増加傾向にあります。
しかし、男性型脱毛症(AGA)よりも脱毛に関わる要素が複雑なため、皮膚科医であっても診断が難しいことがあり、治療方法も確立されていません。
女性の脱毛症は、医療機関を受診し、問診の上、トリコスコピーでの観察、抜毛テスト、皮膚の炎症所見などの診察を受け、適切な指導を受けることが大切です。
女性のうす毛・抜け毛に悩む方は、女性の3人に1人といわれ、年齢とともに増加傾向にあります。
しかし、男性型脱毛症(AGA)よりも脱毛に関わる要素が複雑なため、皮膚科医であっても診断が難しいことがあり、治療方法も確立されていません。
女性の脱毛症は、医療機関を受診し、問診の上、トリコスコピーでの観察、抜毛テスト、皮膚の炎症所見などの診察を受け、適切な指導を受けることが大切です。
女性でも卵巣や副腎で男性ホルモンが作られています。その男性ホルモンによって女性の男性型脱毛症が生じる場合があると言われます。ただし、男性ホルモンの関与が疑われる脱毛パターンでも、血清中の男性ホルモン値が正常であることも多いようです。
症状は男性と同じで、頭頂部と前頭部の生えぎわの毛がうすくなることが特徴です。男性とはちがい、女性では約半数の人は前頭部の生えぎわの症状がみられないことや、側頭部の毛までうすくなることがあります。
■成長期脱毛
抗がん剤、放射線治療、円形脱毛症などが原因になります。
成長期の毛の毛母細胞の増殖が停止し、脱毛してきます。
■急性休止期脱毛
高熱、出産後、外傷、大量出血を伴った術後、急激な体重減少、精神的ストレスなどが生じた直後から数ヶ月後に生じます。頭部全体の毛がうすくなり、側頭部にもうす毛を自覚することも多くみられます。
■慢性休止期脱毛
6ヶ月以上続く脱毛症状です。鉄・亜鉛欠乏、栄養失調、甲状腺疾患、肝不全・腎不全、末期がん、膠原病、HIV、薬剤性などが原因になります。女性の男性型脱毛症と区別することが難しいといわれます。
閉経後、女性の前頭部の生えぎわから側頭部にかけて帯状に瘢痕性の脱毛をきたします。ゆっくりと10年単位で進行します。
老人性疎毛症とも呼ばれ、加齢にともない頭部全体の毛が少なくなります。病的ではなく、男性にも女性にも生じます。
女性の脱毛症は、治療方法が確立されていません。甲状腺疾患、膠原病、鉄や亜鉛の不足などが関与する場合は、その治療を行います。抗がん剤や出産など原因がはっきりしているもの以外は、なかなか治療が難しいのが現状です。
当院では患者さんとご相談しながら、お一人お一人に適した治療法をご提案させていただきます。